一人の女性の探究が生んだメソッド
「体を動かすことで、体の本来の働きをサポートすることはできるのでしょうか。」
アヴィヴァ・メソッドの原点には、一人の女性が長年抱き続けた、そんな素朴な問いがありました。
現在では、ホルモンバランスや骨盤ケアに関心を持つ多くの方に親しまれているアヴィヴァ・メソッドですが、その始まりは、創始者アヴィヴァ・ガブリエラ・シュタイナーの情熱と探究心から生まれています。
スポーツ一家に育ち、ダンスの世界へ
アヴィヴァ・ガブリエラ・シュタイナーは、ハンガリー・ブダペストでスポーツを身近に感じながら育ちました。
第二次世界大戦という困難な時代を経験した後も、彼女はダンス、バレエや体操に打ち込み、その才能はやがてイスラエルの著名な振付家たちにも認められるようになります。
しかし、舞台で踊り続けることが彼女の目標ではありませんでした。
「人に見せるための動き」ではなく、「人の健康に役立つ動き」を追求したい。
そんな思いから、彼女はダンスの世界を離れ、理学療法を学び始めます。
そこから、長い研究の日々が始まりました。
彼女の人生を変えた、一つの問い
アヴィヴァが長年考え続けていたことがあります。
「女性が運動によって月経周期やホルモンバランスに働きかけることはできるのだろうか。」
当時、科学技術は大きく発展し、人類は月へ到達する時代を迎えていました。
その一方で、女性特有の悩みやホルモンに関する問題については、まだ十分に理解されているとは言えませんでした。
だからこそ彼女は、この問いに向き合い続けたのです。
10年以上にわたる探究の日々
答えを求めて、アヴィヴァはさまざまな身体技法を学びました。
- 民族舞踊
- クラシックバレエ
- ヨガ
- 武道
- モダンダンス
- リフレクソロジーの考え方を取り入れた身体療法 など
多くの知識と経験を積み重ねながら研究を続けましたが、思うような成果は得られませんでした。
そして1960年頃、彼女は一度その研究を手放す決断をします。
「月経を促す特別な運動は存在しないのかもしれない。」
そう考え、このテーマから距離を置くことになりました。
思いがけない出来事
それから約6年後。
40代以上の女性を対象としたフィットネスクラスを指導していたある日、思いがけない出来事が起こります。
レッスンのあと、受講者の一人から、
「月経が始まりました。」
という報告を受けたのです。
偶然とも思えるこの出来事が、新たな研究の始まりとなりました。
彼女はその後も検証を重ね、運動と体の働きとの関係について、さらに探究を続けていきます。
28年をかけて生まれたアヴィヴァ・メソッド
その後も長い年月をかけて改良が重ねられ、月経体操は、現在のアヴィヴァ・メソッドへと発展していきました。
このメソッドでは、
- 骨盤まわりへのアプローチ
- 血液やリンパのめぐり
- 内分泌系との関わり
- 姿勢や体の使い方
- 心と体のつながり
などを総合的に考えながらエクササイズを行います。
女性だけでなく、男性の骨盤ケアや健康づくりにも活用されています。
世界へ広がるアヴィヴァ・メソッド
現在、アヴィヴァ・メソッドはハンガリーをはじめ、ドイツ、オーストリア、ルーマニアなど、ヨーロッパ各国で親しまれています。
また、創始者アヴィヴァ・ガブリエラ・シュタイナーの著書は8か国語で出版され、多くのインストラクターや実践者へ受け継がれています。
一人の女性の探究から始まった取り組みが、今では世界各地で多くの人々に学ばれるメソッドへと成長しました。
あきらめなかったからこそ、たどり着いた答え
アヴィヴァの歩みは、決して順調なものではありませんでした。
長い研究の中で思うような結果が得られず、一度は夢をあきらめかけた時期もありました。
それでも歩みを止めなかったからこそ、新しい発見につながったのです。
私たちの日常でも、すぐに変化を感じられないことは少なくありません。
だからこそ、小さな積み重ねを大切にしながら、自分自身の体と向き合っていくことが大切なのではないでしょうか。
焦らず、自分のペースで続けていくこと。
その時間が、未来の自分への贈り物になるかもしれません。
めぐりの灯り(Vitality Flame)は、これからもアヴィヴァ・メソッドを通して、皆さまがご自身の体とやさしく向き合える時間をお届けしていきます。
この記事の監修・編集
【監修】
デメテル・ズィタ
生物学博士
認定アヴィヴァ・メソッド インストラクター
グローバルにアヴィヴァ・メソッドの指導を行いながら、女性の健康やホルモンバランスに関する専門的な知見をもとに、本記事の監修を担当しています。
【編集・日本向け構成】
リヒテンシュテイン・ノエミ
認定アヴィヴァ・メソッド インストラクター
日本でアヴィヴァ・メソッドの指導を行いながら、日本の読者に向けて内容の再構成・編集・ローカライズを担当しています。


